危険準備金
10
ソルベンシー・マージン比率
予測を超えたリスクにも十分対応できる支払余力を確保しています。
健全 性と 決算 の概 況に つい て
「ソルベンシー・マージン比率」とは、大災害や株価の暴落など、通常の予測を超えて発生するリスク に対応できる「支払余力」を有しているかを判断するための行政監督上の指標の一つです。この数値が 200%を下回った場合は、監督当局による業務改善命令等の対象となります。
平成16年度末のソルベンシー・マージン比率は、890.5%と十分な支払余力を確保しています。
ソルベンシー・マージン総額の内訳として記載している「土地含み損益」は、再評価後の時価変動による含み損益を記載し ています。これに、貸借対照表上に計上している「土地再評価差額金」、「再評価に係る繰延税金負債」をあわせると、平成 16年度末の土地含み損益は831億円の含み益となっています。
①資本の部合計
②価格変動準備金
③危険準備金
④一般貸倒引当金
⑤その他有価証券の評価差額(税効果控除前)×90%(マイナスの場合は100%)
⑥土地含み損益×85%(マイナスの場合は100%)
⑦負債性資本調達手段等(劣後ローン、劣後債等)
⑧控除項目
⑨その他(保険契約準備金の一部、税効果相当額等)
(B)リスクの合計額 ⑩2+(⑪+⑫)2+⑬
⑩保険リスク相当額
⑪予定利率リスク相当額
⑫資産運用リスク相当額
⑬経営管理リスク相当額
ソルベンシー・マージン比率
(単位:億円)
5,617 1,945 5,701 43 12,036
△ 333 1,000
− 4,802 6,920 2,098 1,233 5,182 170
890.5% 平成16年度末
(A) ×100
(1/2)×(B)
(A)ソルベンシー・マージン総額 30,814
通常の予測を超えて発生するリスクとリスク相当額について
用 語
株式等の価格変動の著しい資産について、その価格が将来下落し たときに生じる損失に備えて積み立てる準備金です。
価格変動準備金
実際の保険事故の発生率等が通常の予測を超えることにより発生 するリスク、責任準備金算出の基礎となる予定利率を確保できなく なるリスクに備えて積み立てる準備金です。
〈詳細は、P89およびP151をご覧ください〉
Ⅰ. 健全性と決算の概況について
生命保険会社は、あらかじめ安全を見込んで設定した死亡・入院等の発生率や予定利率などに基づき保険料 を設定しているため、この安全を見込んだ範囲内でリスクが発生しても、将来の保険金等のお支払いに備え、 保険料に基づき積み立てている準備金(責任準備金)でカバーすることができます。
一方、通常、想定し得ないような大災害や株価の暴落等のようなリスクについては、責任準備金ではカバー していませんが、こうしたリスクが発生した場合でも、保険金等のお支払いに対応できるよう、危険準備金、 価格変動準備金、有価証券含み益などの支払余力を確保する必要があります。
また、リスク相当額は、保険リスク、予定利率リスク、資産運用リスク、経営管理リスクなど通常予測でき る範囲を超えた諸リスクを数値化したものです。
●保 険 リ ス ク 相 当 額:大災害の発生などにより、実際の保険事故の発生率が通常の予測を超えることによって発生し 得るリスクに相当する額
●予定利率リスク相当額:運用環境の悪化などにより、資産運用利回りが責任準備金の算出の基礎となる予定利率を下回 るリスクに相当する額
●資産運用リスク相当額:株価の暴落・為替相場の激変などにより資産価値が大幅に下落するリスク、および貸付先企業の 倒産などにより貸し倒れが急増するリスクに相当する額
●経営管理リスク相当額:業務の運営上、通常の予測を超えて発生し得るリスクに相当する額
11 健全 性と 決算 の概 況に つい て
実質純資産額
健全な経営を維持していくための十分な純資産額を備えています。
「実質純資産額」とは、有価証券や不動産等を時価評価した資産から責任準備金や配当準備金等のご契 約にかかわる負債等を差し引いた、いわゆる時価ベースの純資産額を表わし、決算期末の保険会社の健全 性の状況を示す行政監督上の指標の一つです。この数値がマイナスとなると、実質的な債務超過と判断さ れ、監督当局による業務停止命令等の対象となることがあります。
平成16年度末の実質純資産額は、3兆2,841億円で、一般勘定資産に対する比率は13.4%と、十分な 水準を確保しています。
保険会社が将来の保険金等の支払いに備えて積み立てる準備金を責任準備金といい、平成16年度末の当社 の責任準備金は、21兆8,779億円です。
当社では、個人保険および個人年金保険の責任準備金については、法令に基づき、標準責任準備金対象契約 は「標準責任準備金」を積み立て、保険金等の支払いに備えています。
また、標準責任準備金対象外契約についても、法令上最も手厚い積立方式である「平準純保険料式」を採用 し、積立率は100%となっています。
実質純資産額
(単位:億円)
32,841
一般勘定資産に対する比率
19,519 平成14年度末
7.8% 13.4%
平成16年度末
26,877
10.9% 平成15年度末
(注1)「保険業法第132条第2項に規定する区分等を定める命令」第3条第2項の規定に基づき算出しています。
(注2)平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
責任準備金は健全な積立方式を採用
(注1) 積立方式および積立率は、個人保険および個人年金保険を対象としています。なお、団体保険および団体年金保険の責任準備金は積立 方式という概念がないため、上記には含んでいません。
(注2) 積立率については、標準責任準備金対象契約に関しては平成8年大蔵省告示第48号に定める方式により、また、標準責任準備金対象 外契約に関しては平準純保険料式により計算した保険料積立金、および未経過保険料に対する積立率を記載しています。
(注3) 平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を基に記載しています。
■個人保険および個人年金保険の責任準備金の積立方式・積立率
平成14年度末 平成15年度末 平成16年度末 区 分
積立 方式
標準責任準備金対象契約
標準責任準備金対象外契約 積立率(危険準備金を除く)
内閣総理大臣が定める方式
(平成8年大蔵省告示第48号)
平準純保険料式 100%
内閣総理大臣が定める方式
(平成8年大蔵省告示第48号)
平準純保険料式 100%
内閣総理大臣が定める方式
(平成8年大蔵省告示第48号)
平準純保険料式 100%
〈詳細は、P101およびP175をご覧ください〉
〈詳細は、P89およびP151をご覧ください〉
逆ざや
12
基礎利益
健全 性と 決算 の概 況に つい て
安定した収益力を有しています。
用 語
「基礎利益」とは、保険料収入や保険金・事業費支払等の保険関係の収支と、利息及び配当金等収入を 中心とした運用関係の収支からなる、生命保険会社の基礎的な期間収益の状況を表わす指標です。
平成16年度の基礎利益は、4,797億円と十分な水準を確保しています。
(注)「基礎利益」から、有価証券の売却損や評価損、保険財務健全化のための臨時的な費用、税金などを差し引いた最終的な剰余を、定款に従い配当 としてご契約者に還元しています。
生命保険会社は、保険料を計算するにあたり、保守的に設定した利率である「予定利率」を使用しています。ところが、かつてない超低金 利が続くなかで、予定利率により見込んでいる運用収益が実際の運用収益でまかなえない額が一部の契約で発生しており、これを「逆ざや」 状態といいます。
基礎利益 A (①−②) 基礎収益①
うち保険料等収入 うち資産運用収益 基礎費用②
うち保険金等支払金 うち資産運用費用 うち事業費 キャピタル損益 B 臨時損益 C 経常利益 A+B+C
(単位:億円)
4,417 48,562 34,810 5,767 44,144 34,807 1,664 4,502
△2,554
△4 1,858 平成14年度
4,797 42,115 30,435 5,597 37,318 29,944 327 3,723
△243
△1,303 3,249 平成16年度
4,627 48,621 32,967 6,627 43,993 35,641 345 4,510
△1,118
△0 3,509 平成15年度
平成16年度の逆ざやについて
逆ざや額 基礎利益上の運用収支等の利回り
2.44%
−
平均予定利率2.92%×
一般勘定責任準備金20兆4,521億円(注1)基礎利益上の運用収支等の利回りとは、基礎利益に含まれる一般勘定の運用収支から社員配当金積立利息繰入額を控除したものの、 一般勘定責任準備金に対する利回りのことです。
(注2)平均予定利率とは、予定利息の一般勘定責任準備金に対する利回りのことです。
(注3)一般勘定責任準備金は、危険準備金を除く一般勘定部分の責任準備金について、以下の方式で算出しています。
(期始責任準備金+期末責任準備金−予定利息)×1/2
逆ざや額の算出式
(注1) (注2)
991億円= (注3)
(注)平成15年度については、4∼12月の明治生命および安田生命と、平成16年1∼3月の明治安田生命の実績を単純合算した数値を、平成14年度に ついては、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
〈詳細は、P94およびP159をご覧ください〉
13 健全 性と 決算 の概 況に つい て
含み損益
評価差額 用 語
生命保険会社の保有する有価証券のうち、「売買目的有価証券」、「責任準備金対応債券」、「満期保有目的の債券」、「子会社・関連会社株 式」のいずれにも分類されない「その他有価証券」については、時価で評価し、貸借対照表に計上しています。この「その他有価証券」の簿 価と時価との差額を「評価差額」といい、プラス〈含み益〉の場合は税効果相当額を負債の部の「繰延税金負債」(マイナス〈含み損〉の場合は 資産の部の「繰延税金資産」)に計上し、残額を資本の部の「株式等評価差額金」に計上します。
オフバランス
簿価と時価との差額のうち、貸借対照表に計上されていない含み損益を「オフバランス」として記載しており、「満期保有目的の債券」、
「子会社・関連会社株式」の含み損益、土地の簿価(再評価後)と時価の差額などが該当します。
「有価証券の含み損益の状況」や「資産全体の含み損益の状況」は、生命保険会社が保有している資産の実質的な含み損益の状態をお知ら せするものであり、この「オフバランス」部分も含めて開示しています。
バランスのとれた堅実な資産内容で、十分な企業体力を堅持しています。
「含み損益」とは、保有している資産の時価と帳簿価額(取得価額)との差額を指し、保険会社の企業体 力を表わすものの一つです。平成16年度末は、一般勘定の有価証券で1兆5,085億円、一般勘定資産全 体で1兆5,732億円の含み益を確保しています。
なお、株式含み損益がゼロとなる水準は、TOPIXで740ポイント程度、日経平均株価で7,300円程度 です。
公社債 株式 外国証券 その他共計
(単位:億円)
3,825
△521 1,179 4,470 平成14年度末
2,306 11,104 1,602 15,085 平成16年度末 1,454
8,282 1,062 10,891 平成15年度末
(注1)時価のある有価証券等の含み損益相当額を記載しています。
(注2)その他共計には買入金銭債権等を含みます。
(注3)平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
有価証券の含み損益の状況(一般勘定)
有価証券 評価差額 オフバランス 土地
再評価差額 オフバランス その他
合計
(単位:億円)
4,342 1,323 3,019 399 1,154
△755 98 4,840 平成14年度末
14,972 13,374 1,597 831 1,165
△333
△70 15,732 平成16年度末 10,722
9,595 1,127 543 1,191
△647
△46 11,219 平成15年度末
資産全体の含み損益の状況(一般勘定)
(注1)有価証券は、時価のある有価証券に加え、時価のない有価証券(外貨建の子会社株式及び関連会社株式等)を為替評価した場合の含み損益相当額 を記載しています。
(注2)有価証券には、買入金銭債権等を含みます。
(注3)土地は「土地の再評価に関する法律」に基づき、明治生命は平成11年度末に、安田生命は平成12年度末に時価評価を実施しました。これによる 評価差額を「再評価差額」に記載しています。なお、土地には借地権を含みます。
(注4)「その他」には、デリバティブ取引等の含み損益相当額を記載しています。なお、デリバティブ取引は一部ヘッジ会計を適用しました。本表には ヘッジ会計(特例処理・繰延ヘッジ)適用分の含み損益を記載しています。ヘッジ会計非適用分およびヘッジ会計(時価ヘッジ)適用分については、 評価損益を損益計算書に計上しており、含み損益相当額はありません。
(注5)平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
〈詳細は、P124およびP199をご覧ください〉
〈詳細は、P118およびP194をご覧ください〉
14
不良債権の状況
厳正な自己査定を実施し、資産内容の健全性を堅持しています。
健全 性と 決算 の概 況に つい て
不良債権には「リスク管理債権」と「債務者区分による債権」の2つの基準があり、保険業法施行規則に より、開示が義務付けられています。
「リスク管理債権」とは、貸付金のうち、返済状況が正常でない債権を「破綻先債権」「延滞債権」「3ヵ 月以上延滞債権」「貸付条件緩和債権」の4つに区分した総称です。平成16年度末のリスク管理債権額は 414億円、貸付残高に対する比率は0.58%と、きわめて低い水準を堅持しています。
また、「債務者区分による債権」とは、貸付金のほかに未収収益等を含めた債権を、債務者の財政状態お よび経営成績等に基づいて、「破産更生債権及びこれらに準ずる債権」「危険債権」「要管理債権」「正常債 権」の4つに区分したものです。平成16年度末の正常債権を除いた債務者区分による債権額は418億円 と、リスク管理債権額とほぼ同額となっています。
リスク管理債権額の貸付残高に対する比率
破 綻 先 債 権 額
延 滞 債 権 額
3 ヵ 月 以 上 延 滞 債 権 額 貸 付 条 件 緩 和 債 権 額
合 計
( 貸 付 残 高 に 対 す る 比 率 )
(単位:億円)
7 83
− 323 414
(0.58%) 平成16年度末 11
108 0 351 472
(0.59%) 平成15年度末 21
186
− 116 324
(0.38%) 平成14年度末
リスク管理債権の状況
破産更生債権及びこれらに準ずる債権
危 険 債 権
要 管 理 債 権
正 常 債 権
合 計
(単位:億円)
41) 49) 326)
(0.58%)418)
(92.6%) 平成16年度末 70)
138) 116)
(0.37%)325)
(81.0%) 平成14年度末
72,241) 72,660) 45)
74) 356)
(0.58%)476)
(96.3%) 平成15年度末
81,468) 81,944) 87,259)
87,584) 小 計
( 対 合 計 比 )
( 保 全 率 )
債務者区分による債権の状況
用 語
保全率とは、不良債権のうち、「担保・保証等により回収が見込まれる額」と「貸倒引当金」の合計額が占める割合で、不良債権がどの程度 保全されているかを表わす指標です。
保全率
(注)平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
〈詳細は、P88およびP150をご覧ください〉
(注)平成14年度末については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
〈詳細は、P88およびP150をご覧ください〉
健全 性と 決算 の概 況に つい て
15 資産の自己査定とは、保険会社自らが保有している個別資
産を、回収の可能性、価値の毀損の危険性度合いに応じて査 定し、区分するもので、償却・引当のための準備作業として 行なうものです。
当社は詳細な自己査定規程を定め、厳正な自己査定を実施
しています。また、自己査定規程および査定結果に対しては、 自己査定実施部署から独立した検査部が内部監査を実施し、 その後、監査法人による外部監査を受けており、信頼性の高 い体制になっています。
貸付金等の自己査定の状況(平成16年度末)
自己査定の結果、価値の毀損の危険性が高いと判断された 資産については、その度合いに応じ、自己責任原則に基づき 適正な償却・引当を実施し、資産の健全性を確保しています。
また、償却・引当規程を定め、同規程に則り償却・引当を 実施することにより、恣意性を排除しています。
不良債権と引当・保全状況(平成16年度末)
非分類:回収の可能性または価値の毀損の危険性について、問題 のない資産です。
Ⅱ分類:債権確保上の諸条件が満足に充たされない、あるいは、 信用上疑義がある等の理由により、その回収について通 常の度合を超える危険を含むと認められる債権等の資産 です。
Ⅲ分類:最終の回収または価値について重大な懸念があり、した がって損失の発生の可能性が高いが、その損失額につい て合理的な推計が困難な資産です。
Ⅳ分類:回収不可能または無価値と判定される資産です。
貸倒引当金について
貸倒引当金のうち個別貸倒引当金は、現時点で既に不良化 している債権に対し、個別に回収不能となる見込額を計上す るものです。一般貸倒引当金は、現時点では不良化していな い債権の一部が、将来、不良化した際の備えとして計上する ものです。具体的な計上方法は下図のとおりです。
非 分 類
分 類
分 類
分 類
∼ 分 類 計 合 計
(単位:億円)
99.2% 0.8% 0.0%
− 0.8% 100.0% 占 率 72,068
587 4
− 592 72,660 金 額 区 分
(注)本表は償却・引当実施後のものです。
(正常先)
債権残高×貸倒実績率(注2)
(要注意先)
債権残高×貸倒実績率(注2)
債権残高×貸倒実績率(注2)
対象額(注3)×貸倒実績率 対象額(注3)×100% 18
22
6 2 94 一般貸倒
引当金
個別貸倒 引当金 合 計 72,241
正常債権
326 91.9% 要管理債権
49 91.4% 危険債権
41 99.9% 418 92.6% 破産更生債権及び
これらに準ずる債権 合 計
正常先
要注意先
破綻懸念先 実質破綻先 破綻先 貸付条件
緩和債権 323
3ヵ月以上 延滞債権 ー
延滞債権 破綻先債権 合 計
83 7 414
(対象資産)
貸付金、貸付有価証券、 支払承諾見返、
未収収益(上記資産に係るもの)、 仮払金(貸付金に準ずるもの)
(対象資産) 貸付金
(注1)保全率は、「担保・保証等により回収が見込まれる額」と「貸倒引当金」 の合計額が債権額に占める割合です。
(注2)各々の区分における過去の貸倒実績率に基づき、予想損失額(正常先 は1年、その他は3年)を引当てています。
(注3)対象額は債権残高から担保・保証等により回収が見込まれる金額を控 除した残額です。
(注4)個人ローンは、対象額の全額を引当てています。
(注5)表中の一般貸倒引当金と個別貸倒引当金の合計金額のほか、その他の 資産に係る貸倒引当金の合計金額43億円を含めています。
(単位:億円) 自己査定の
債務者区分
保全率
リスク管理債権 債務者区分による債権 (注1) 貸倒引当金の計上方法
(注5)
(注2)
(注4)
資産の自己査定
適正な償却・引当
〈詳細は、P88およびP150をご覧ください〉
16
自己資本の充実
健全 性と 決算 の概 況に つい て
当社は、健全性の高い経営基盤を構築する ため、効率化への取り組みとともに、さまざ まなリスクに対応できるよう、危険準備金・ 価格変動準備金等の内部留保の積み増し等に より自己資本の充実に努めています。
■基金・基金償却積立金・基金償却準備金の推移
H8.7 H9.7 H10.7 H11.7 H12.7 H13.7 H14.7 H15.7 H16.7 H17.7 H18.7 H19.7 H20.7 外
部 調 達
内 部 留 保
基 金 償 却 積 立 金 明治安田生命(H16.1合併)
基金590億円
(平成8年度明治生命募集分) 基金390億円
(平成8年度安田生命募集分)
(461億円) 20億円 176億円
基金償却準備金
基金償却準備金
(731億円)
(1,000億円)
(1,250億円)
(1,550億円)
(1,910億円)
(2,270億円)
(2,630億円)
(2,990億円)
(3,300億円)
(3,500億円) 基金600億円
(平成10年度明治生命募集分)
基金300億円(平成11年度安田生命募集分) 基金400億円
(平成12年度明治生命募集分)
基金300億円(平成12年度安田生命募集分)
※基金300億円(平成13年度安田生命募集分) 基金600億円(平成14年度明治生命募集分)
293億円
振替300億円 振替300億円
振替600億円 1,600億円
2,000億円 2,300億円
2,900億円 3,500億円 振替300億円
1,000億円 1,200億円
1,400億円 1,600億円 基金償却積立金
(注1)合併(平成16年1月)前の基金償却積立金および基金償却準備金は、明治生命と安田生命の合算値
(注2) ( )内の金額は基金償却積立金および基金償却準備金の合計額
※当該基金は、安田生命と富国生命の包括的業務提携に基づき、証券化スキームを活用し、共同募集を行なったものです。なお、富国生命との提携関係については、 当社においても、引き続き継続してまいります。
「基金」とは、株式会社の資本金に相当する性格を持 つ資金で、相互会社の財産的基礎となるものです。当社 では、この財産的基礎が保険会社を取り巻くさまざまな リスクに備え、お客さまの保険契約を確実に履行できる 能力を向上するものであるとして、重要視しています。
また、基金の募集後には、下図のように償却(償還) に備えて、基金償却準備金を計画的に積み増していき、
基金の償却時に基金償却積立金に振り替えるため、内部 留保として財産的基礎が守られ、経営の健全性が確保さ れます。
平成16年度末現在、当社の基金の総額(基金と基金償 却積立金の合計)は、3,500億円となっています。
〈基金拠出者については、P68をご覧ください〉
基金の総額
うち危険準備金 うち価格変動準備金 うち価格変動積立金 うち基金
うち基金償却積立金 うち基金償却準備金
5,701 1,945 152 1,200 2,300 690
内部留保等 12,430
1,302 317
−
△300 300 60 1,671
(注)
(注)
(注)剰余金処分後、基金償却後の数値
(注)
(注)
(単位:億円) 前年度末差 平成16年度末
基金償却準備金 用 語
相互会社が基金を償却する場合に、保険業法の規定により積み立 てを義務付けられている積立金です。償却額と同額の積み立てが義 務付けられています。
基金償却積立金
基金の償却準備財源として積み立てておく任意積立金で、基金償 却時には基金償却積立金に振り替えます。
健全 性と 決算 の概 況に つい て
17 当社では、財務の健全性等経営内容を客観的にご判断いただ
くため、格付会社に依頼し、保険金支払能力や保険財務力につ いて「格付」を取得しています。
平成17年7月5日時点、㈱ 格付投資情報センターから保険金 支払能力格付「A+」、㈱日本格付研究所から保険金支払能力格 付「A+」、スタンダード&プアーズ(S&P)から保険財務力格 付「A−」、フィッチ・レーティングスから保険会社財務格付
「A+」、AMベスト社から保険財務力格付「A」を取得しています。 いずれの格付も、当社の優れた財務内容、健全な事業基盤が評 価され、高い保険金支払能力と良好な保険財務力を示す格付を 取得しています。
格付
平成16年度の事業費は3,723億円と、合併発表時の平成13年度4,835億円と比較し、1,111億円減少しました。
経営効率化に向けた取り組み
■事業費の推移
長期的な人員計画の推進により、平成16年度末の職員数は9,674人と、平成13年度末の11,975人と比較し、 2,301人減少しました。
■職員数の推移
小規模営業拠点の統合・大型化を推進し、平成17年度始の支社数は98、営業所数は1,452となりました。平成14 年度始と比較し、それぞれ64支社、426営業所減少しました。
■営業拠点数の推移
※「保険金支払能力格付」は、保険金支払債務を契約どおり支払うこと ができる能力を評価したものです。「保険財務力格付」は、保険契約の 諸条件にしたがい保険金を支払う能力に関し、保険会社の財務内容に ついて評価したものです。「保険会社財務格付」は、保険会社の財務力、 保険契約者および契約保有者に対する保険金の支払能力等について 評 価したものです。
※ 上記の格付は、当社が依頼して取得したものです。
※ 格付は、個別の保険契約の加入・解約・継続を推奨するものではあり ません。
※ 格付は、上記時点での格付会社の意見であり、将来的に変更・保留・ 撤回されることがあります。
事業費
(単位:億円)
△1,111 対平成13年度 平成16年度
4,510 3,723 平成15年度
4,502 平成14年度 4,835
平成13年度
(注)平成15年度については、4∼12月の明治生命および安田生命と、平成16年1∼3月の明治安田生命の実績を単純合算した数値を記載しています。 平成14年度以前については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
職員数
(単位:人)
△2,301 対平成13年度末 平成16年度末
10,284 9,674 平成15年度末
11,548 平成14年度末 11,975
平成13年度末
(注1)職員数には、営業職員数を含んでいません。
(注2)職員数は、出向等を除いた数を記載しています。出向等を含めた職員数についても、平成13年度末の13,322人から10,707人と2,615人減少しています。
(注3)平成14年度以前については、明治生命および安田生命の職員数の合算値を記載しています。
支社数 △64
対平成14年度始 平成17年度始
営業所数 △426
100 平成16年度始
1,585 162
平成15年度始
1,684 162
平成14年度始
1,878
(注)平成15年度以前については、明治生命および安田生命の営業拠点数の合算値を記載しています。
98
1,452
(株)格付投資情報センター
保険金支払能力は高 く、部分的に優れた 要素がある
(保険金支払能力格付)
A+
(株)日本格付研究所
保険金支払履行の確 実性は高い
(保険金支払能力格付)
A+
スタンダード&プアーズ(S&P)
保険契約債務を履行 する能力は強いが、 上位2つの格付に比 べ、事業環境が悪化 した場合、その影響を やや受けやすい
A −
(保険財務力格付)
フィッチ・レーティングス
保険支払能力は高い。経 済あるいは事業環境の悪 化は保険金支払能力に影 響を与えると予想される ものの、その程度は軽微 であると考えられる
(保険会社財務格付)
A+
AMベスト社
経営内容に優れ、契 約者に対する責任を 十分に果たす能力を 有す
A
(Excellent)(保険財務力格付)
当社は、高い健全性と収益力のいっそうの向上をめざし、営業拠点の統合・大型化や、長期的な人員計画の推進による経 営効率化を進めています。職員数の削減、営業拠点の統合・大型化、コンピュータセンター等のシステム資源の集約、事 務・サービス効率性向上、印刷・配送コストの削減等、全社を挙げて経営効率化に向けた取り組みを強化しています。
(平成17年7月5日時点)
18
経営活動の概況
健全 性と 決算 の概 況に つい て
平成16年度の日本経済は、原油をはじめとした素材 価格の上昇や世界的なIT関連製品の在庫調整に伴い、景 気の停滞局面が続きました。また、秋口以降に頻発した 台風や地震などの自然災害による影響も景気の足を引っ 張りました。しかしながら、雇用環境の改善基調が続い たこと、設備投資の先行指標とされる受注関連統計が増 勢を持続したこと、年度終盤には生産統計にも明るい兆 しがみられたことなどから、景気の先行きに対して楽観 的な見方が広がる場面もみられました。
生命保険業界においても、財務内容の向上や解約・失 効の改善など明るい兆しもみられましたが、引き続き低 迷する個人可処分所得と多様化するお客さまニーズへの 対応に、営業活動面ではよりいっそうの経営努力が要請 される環境が続きました。
このような情勢の中、当社は、平成16年1月の合併と 同時にスタートさせた「中期経営計画」および「年度経営
計画」の推進を本格化させ、合併効果の早期実現と、成 長力、収益力、財務健全性を兼ね備えた強固な経営基盤 の構築をめざし、3つのビジネスモデル(トータル ライ フプランニング サービス、トータル コーポレート&グ ループ サービス、コラボレーション マーケティング サ ービス) の確立、合併を機に拡大した経営資源の効果的 再配分によるサービスの向上と営業力の強化に取り組み ました。
平成16年8月には明治安田生命ビルが竣工し、同ビル への事務関連部門以外の本社機能集約とITインフラ環境 の整備を進めました。これに合わせ、「職員の業務効率」 と紙などの「消費資源の効率」の向上を通じ、経営効率の 質的向上と事業費の削減を実現すべく、情報をより効率 的に活用する執務スタイルへの移行∼「新ワークスタイ ル」の展開∼を進めてまいりました。
〈合算数値〉
平成12年度から平成14年度までは明治生命と安田生命の合算数値を記載し、平成15年度は、年度末残高等の状況を表わす項 目については明治安田生命の数値を、期間損益等を表わす項目については平成15年12月末までの明治生命および安田生命と平 成16年1月からの明治安田生命の数値を合算して記載しています(平成14年度までの「ソルベンシー・マージン比率」および
「剰余金処分対象額に占める配当準備金に積み立てる金額の割合」は明治生命と安田生命の数値を併記しています)。
平成16年度の概況
(単位:百万円) 項 目
経常収益 経常利益 基礎利益 当期純剰余 基金の総額 総資産
責任準備金残高 貸付金残高 有価証券残高 ソルベンシー・ マージン比率
従業員数 社員(契約者)数 保有契約高
団体年金保険保有契約高 逆ざや額
剰余金処分対象額に 占める配当準備金に 積み立てる金額の割合
うち特別勘定資産
平成12年度 5,101,321
305,906 450,956 185,233 260,000 27,726,043 1,607,009 23,566,668 9,046,838 14,531,978 667.2% 602.6% 98.5% 116.5% 61,155人 8,622,765人 316,292,701 8,596,464 約1,230億円
平成13年度 5,171,174
47,610 442,312 43,467 290,000 26,860,227 1,159,798 23,152,285 8,613,927 14,373,356 609.4% 612.8% 93.9% 9,465.4% 59,828人 8,323,129人 317,291,816 8,252,452 1,180億円
平成14年度 5,070,274
185,877 441,744 113,307 350,000 25,727,233 869,150 22,625,939 8,464,158 13,298,425 532.0% 617.6% 214.1% 116.1% 54,700人 7,903,357人 302,575,595 7,829,634 1,035億円
平成16年度 4,123,550
324,966 479,700 182,763 350,000 25,193,379 721,025 21,877,961 7,161,122 15,664,429 890.5%
45,302人 7,215,049人 277,218,454 6,920,182 991億円 平成15年度
4,909,271 350,924 462,773 198,005 350,000 25,329,873 765,250 22,101,172 7,965,483 14,433,699 747.9%
85.4% 91.9%
49,412人 7,432,052人 288,682,961 7,413,737 994億円 明治安田生命
(明治生命) 安田生命 明治安田生命
(明治生命) 安田生命
直近5事業年度における主要な業務の状況を示す指標
健全 性と 決算 の概 況に つい て
19
〈法定数値〉
平成12年度から平成14年度までは明治生命の数値を記載し、平成15年度は、年度末残高等の状況を表わす項目については明 治安田生命の数値を、期間損益等を表わす項目については平成15年12月末までの明治生命と平成16年1月からの明治安田生命 の数値を記載しています。
(単位:百万円) 項 目
経常収益 経常利益 基礎利益 当期純剰余 基金の総額 総資産
責任準備金残高 貸付金残高 有価証券残高
ソルベンシー・マージン比率
従業員数 社員(契約者)数 保有契約高
団体年金保険保有契約高 剰余金処分対象額に占める配当 準備金に積み立てる金額の割合
うち特別勘定資産
平成16年度 4,123,550
324,966 479,700 182,763 350,000 25,193,379 721,025 21,877,961 7,161,122 15,664,429 890.5%
45,302人 7,215,049人 277,218,454 6,920,182 平成15年度
3,626,834 305,992 345,297 171,549 350,000 25,329,873 765,250 22,101,172 7,965,483 14,433,699 747.9%
85.4% 91.9% 49,412人
7,432,052人 288,682,961 7,413,737 平成14年度
3,131,564 129,998 259,223 42,754 220,000 16,243,139 652,905 14,334,222 4,929,011 9,098,869 532.0% 214.1% 34,437人 5,196,791人 167,299,103 4,547,557 平成13年度
3,118,545 22,409 258,632 14,320 160,000 17,081,617 832,165 14,632,660 5,124,767 9,690,829 609.4% 93.9% 38,446人 5,494,911人 175,127,830 4,740,016 平成12年度
39,196人 3,252,679 180,226 275,905 118,488 160,000 17,469,453 1,068,990 14,780,891 5,481,142 9,559,776 667.2% 98.5%
5,664,569人 173,709,515 4,803,208
(注1)基金の総額には、基金償却積立金を含みます。
(注2)剰余金処分対象額に占める配当準備金等の割合とは保険業法施行規則第27条の規定により計算した額に占める社員配当準備金および社員配当平衡積 立金に積み立てる額の合計額の割合です。なお、明治生命の平成13年度の数値は、保険業法施行規則附則第11条第2項により積み立てた危険準備積立 金の取崩額を加算して算出しています。
(注3)相互会社における社員とは、保険契約者のことです(剰余金の分配のない保険にのみご加入の契約者を除く)。
(注4)保有契約高とは、個人保険・個人年金保険・団体保険の各保有契約高の合計です。なお、個人年金保険については、年金支払開始前契約の年金支払開始時 における年金原資と年金支払開始後契約の責任準備金を合計したものです。
(注5)団体年金保険保有契約高については、責任準備金の金額です。
商品面においては、「ライフアカウント L.A. ダブル」 を主軸として、商品ラインアップの充実を図りました。 平成16年9月には、少子・高齢化、医療費の自己負担増 といった社会環境の変化、中高年層における医療・介護 保障ニーズの高まり等を背景に、6歳から17歳のお子さ ま向け商品として「ライフアカウント L.A. みらいとマモ ル」を、50歳から70歳の中高年層向け商品として「ライ フアカウント L.A. ダブル 意気健康(いきけんこう)」を 発売しました。これら2つの新商品は、入院・手術とい った基本的な医療保障に加え、所定の生活機能障害状態
(要介護状態を含む)の際には、生活サポート年金を一生 涯お受け取りいただけることが特長となっています。
次に営業面では、営業職員によるフェイス・トゥ・フ ェイスのコンサルティング営業を通じて、「ライフアカ ウント L.A. ダブル」を主軸に、お客さまのニーズにあ った生命保険、損害保険、年金等の商品をご提供してま いりました。同時に、営業職員チャネルの高度化を図る べく、ご契約の継続・拡充に対する評価を高めた営業職 員制度の導入、営業職員育成専任要員の配置等による教 育体系の整備等を行なってまいりました。
個人営業
新市場営業部門においては、代理店営業担当を全国に 配置し、銀行等を通じた個人年金保険の販売と募集代理 店を通じた個人保険の販売を行なってまいりました。
銀行等の窓口販売では、お客さまからご要望の多かっ た「年金原資保証機能」を備えた新商品「投資型年金 D.A.プラス」を平成17年1月から販売開始しました。こ れにより、低コストで長期運用に適した「投資型年金
D.A.」、リスクを抑えた商品性を指向されるお客さまに ご好評いただいている「定額年金S」、年金原資保証機能 と殖やす楽しみを兼ね備えた「投資型年金D.A.プラス」 と、さまざまなお客さまのニーズにお応えする3商品を ラインアップいたしました。また、募集代理店では、お 客さまの事業保障資金対策や相続対策等に対応すべく、 より幅広い商品・サービスのご提供に努めました。 新市場営業
健全 性と 決算 の概 況に つい て
20
資産運用については、引き続き「生命保険会社におけ るALM(資産・負債総合管理)の考え方に基づき、良好な 運用成果を長期にわたり安定的に確保する運用をめざす とともに、高度なリスク管理による資産健全性の維持・ 向上を図る」ことを基本理念とし、貸付金、公社債とい った安定収益資産を積み増すとともに、価格変動リスク の抑制に取り組んでまいりました。
具体的には、長期安定的な収益の確保とALM運用の いっそうの推進をめざし、国債を中心に国内公社債を平
準的に積み増す一方で、相対的に価格変動リスクの高い 株式や外国証券などの削減を実施しました。また、資産 健全性維持・向上の観点から固定資産減損会計を早期適 用しました。こうした資産健全化策の推進等により、土 地、有価証券を含めた資産全体の含み益については、1兆 5,732億円となり、昨年度末を上回る水準を確保しまし た。
なお、リスク管理債権額の貸付残高に対する比率は 0.58%と引き続き低水準を堅持しています。
資産運用
ご契約のお引き受け(アンダーライティング)について は、お客さまの申込内容の査定を行なうシステムを大幅 に改訂し、より効率的かつスピーディーな業務運営を行 なえるよう見直しを行ないました。
また、高まりつつある医療保障ニーズへの対応および お客さまの公平性維持を目的として、当社に集積された
医療統計情報の活用と最新医療事情の反映による「引受 基準」の継続的見直しを行なってまいりました。今後も 引き続き多様化するお客さまのご要望にお応えするた め、保険引受能力のさらなる向上を果たすべく、保険引 受手法について研究を進めてまいります。
アンダーライティング
法人営業部門においては、合併効果によるサービスの 向上を最大限に発揮していくことをめざし「明治安田生 命誕生キャンペーン」等を通じて、次のサービス拡充を 推進しました。
団体保険では、企業・団体拠出型制度においては、企 業の実質保険料の予算化ニーズにお応えする総合福祉団 体定期保険「無配当扱特約(E.C.)」の販売とあわせ、従 業員の健康管理状況の把握と健康増進の環境整備を支援 する付加価値サービス「ウェルネス・プラン」のご提案に より、法人のお客さまの利便性向上に取り組みました。
一方、従業員・所属員拠出型制度においては、当社独 自商品である新・団体定期保険を、官公庁・民間企業・ 労働組合等で運営する自助努力型福利厚生制度として幅 広くご採用いただくとともに、お客さまのニーズが高い 医療保障についても、団体定期保険の上乗せ保障として 積極的に販売に取り組みました。あわせまして、従業員 のみなさまの健康増進を支援する「健康づくりサポー ト」、インターネットを利用した「団体窓口事務支援シス
テム」等の付加価値サービスをご提供することにより、 団体における福利厚生のさらなる充実に寄与しました。
団体年金では、厚生年金基金の代行返上や適格退職年 金の平成24年3月末制度廃止を背景に、確定給付企業年 金、確定拠出年金への移行が加速するなか、退職金・年 金制度のコンサルティングニーズに対応するため、制 度・運用両面からの総合コンサルティング活動を積極的 に展開し、お客さまの幅広いニーズにお応えしてまいり ました。 あわせて、「キャッシュバランスプラン」のニー ズにもお応えできるよう給付設計のバリエーションも拡 充いたしました。
また、投信投資顧問子会社の代理代行業務を開始し、 実績配当型商品を中心にグループ全体の受託拡大に努め ました。
その他、融資、投資信託販売および関連会社を通じた 損害保険事業・介護関連事業等においても、お客さまの ニーズに幅広くお応えしてまいりました。
法人営業
お客さまサービスについては、「お客さま第一主義」に 基づき、お客さまによりご満足いただけるサービスの提 供に取り組んでまいりました。
その一環として、ご契約内容の変更や各種ご請求手続 について一部の書類をご提出いただかなくとも可能と し、お客さまのご負担を軽減いたしました。例えば、お 支払額が100万円以下のご契約者貸付について、ご契約 者(成人)がご請求の場合には、保険証券のご提出を不要 とする取り扱いを実施しています。
また、平成16年11月より、農業協同組合や漁業協同 組合口座での保険料振替サービスのご利用を開始して利 便性の向上に取り組んだほか、平成16年9月から10月 にかけては、「明治安田生命からのお知らせ2004」をご
契約者のみなさまにお届けし(約738万部発信)、会社の 現況やご加入いただいているご契約内容に加え、最新の 商品やサービス情報などをお知らせいたしました。
一方、お客さまのお申し出に対しては、全国の支社・ 営業所を結ぶ「お客さまの声システム」を活用して迅速 かつ正確な対応を推進しているほか、コミュニケーショ ンセンターでは電話によるお申し出やご相談を24時間 365日お受けし、住所変更や満期保険金・入院給付金の ご請求など、各種手続きを行なっています(平成16年 度の受信件数:503,778件)。
カードサービスについては、ご契約内容や継続期間に 応じてポイントが加算されるご契約者向けポイントサー ビス「map(mental and physical health support)」 お客さまサービス
健全 性と 決算 の概 況に つい て
21 法令遵守については、次の取り組みを行なってまいりました。
全役職員のコンプライアンスに関する行動指針として、「行 動憲章」、「職務遂行基本ルール」、「販売・サービス方針」を定 め、実務に即したコンプライアンスの解説書である「法令遵 守マニュアル」にも掲載することで、全役職員が職務を遂行 する際に、常に参照できる環境を整えました。
また、当社のコンプライアンスは、実行計画であるコンプ ライアンス・プログラムに従って推進する一方、他の業務執 行部門から独立した法務・コンプライアンス室がその計画、 実行、検証について監視してまいりました。
次に、法務リスクやコンプライアンス上の課題を全社的に 把握・監視する機関として「法務・コンプライアンス委員会」 を開催し、対策を講じなければならない重要事項について審 議してまいりました。
さらに、法務リスクは、法務・コンプライアンス室が一元 管理しており、具体的な内容としては、①諸会議(取締役会・ 常務会等)案件や契約書等の事前法務チェック、②各部署から の法務相談に対応、③コンプライアンス110番に報告される 不適正事象に対しての適切な対応、④役職員に向けた定期的 なコンプライアンス研修、などを行なってまいりました。 法令遵守(コンプライアンス)
平成17年度は、万全のコンプライアンス・リスク管理態勢 の構築と「お客さま第一主義」の遂行を「年度経営計画」の基本 方針の冒頭に掲げ、まずもってお客さまからの信頼回復に全 力を尽くします。そのために、社外取締役、社外有識者等に よる経営、業務運営についてのチェック機能を強化するとと もに、お客さまのご意見を反映させる仕組みを整え、「お客さ ま第一主義」に基づく経営、業務運営の見直しを進めてまい ります。あわせまして、当年度のスタートにあたり、当社の 決意を広く社会に誓うという意味を込めて「コンプライアンス 宣言」を定め、役職員の意識・行動改革についても、全社を挙 げて取り組んでまいります。
また、当年度は合併効果の実現をめざす「中期経営計画」第 2フェーズの初年度となりますが、「確かな成長ステージへの 前進」をテーマに、「経営資源の効果的配分」と「マーケット別 の商品・チャネル戦略の再構築」に取り組み、グループ総合力 をいっそう発揮させることにより、各事業分野における確固 たる成長基盤の確立に努めます。
以上を通じまして、「お客さまから最も信頼される生命保険 会社」の実現に向けて、社会的責任の遂行とお客さまの負託に お応えすべく、強固な事業基盤の構築に、全役職員の総力を 挙げて努めてまいる所存です。
平成17年度の取り組み
事業運営にかかる諸リスクに対しては、リスク類別に組成 している委員会運営を通じて、関連部署間の連携を図りつつ、 適切なコントロールを実施いたしました。また、合併に伴う システム統合リスク等にも万全な対応を図りました。さらに、
平成17年4月の「個人情報の保護に関する法律」の全面施行へ の対応を行なうとともに、いっそうの情報管理態勢の整備を 推進いたしました。
リスク管理
を通じて、「健康・医療・介護」、「ライフイベント」、「トラベ ル&エンターテイメント」のサービスを提供してまいりまし た。
加えて、健康・医療・介護関連については、明治安田生命
グループのウェルネスケア・ネットワーク株式会社を通じて、 介護相談サービスやケアマネジメント・サービス等を展開し てまいりました。
当社に対するご理解をより深めていただくため、ディスク ロージャー資料「明治安田生命の現況」では、「用語解説」をは じめとする冒頭のカラー解説ページの充実など、より多くの お客さまにご理解いただける資料づくりに努めました。この
「明治安田生命の現況」は、全国の支社・営業所・法人部等、 約2,200ヵ所の窓口でご覧いただけるよう備え置くとともに、 22,000部を発行し、支社・法人部の営業担当者等を通じて お客さまにお届けいたしました。
このほか、決算発表、上半期報告発表にあわせて、当社の
現況、財務内容、商品・サービス等をコンパクトにわかりや すく解説したディスクロージャー小冊子「MEIJI YASUDA INFORMATION 2004」を決算版、上半期報告版の合計で約 360万部作成し、幅広くご提供しました。
加えて、ホームページにおいては、これらのディスクロー ジャー資料等を掲載するとともに、決算説明会、上半期報告 説明会の模様を動画配信するなど、経営情報の開示方法や内 容の充実に今後も努めてまいります。
ディスクロージャー
22
保険契約の概況
健全 性と 決算 の概 況に つい て
個人保険・個人年金保険については、新契約高(純新契約〈注:新規にご加入いただいたご契約〉および転換・保障見直し による純増加額の合計)が10兆9,331億円、減少契約(転換・保障見直しによる減少額を除く)が20兆5,118億円 となり、年度末保有契約高は159兆3,877億円(前年度末比5.7%減)となりました。
一方、保険料ベースでとらえた年換算保険料(各契約について、お払い込みいただく保険料を1年あたりに換算し た業績指標)をみると、新契約全体では1,240億円、医療保障・生前給付保障等の第三分野にかかる新契約では 390億円となりました。保有契約全体では2兆71億円(前年度末比3.2%減)、うち第三分野にかかる保有契約では 3,434億円(前年度末比1.3%増)となりました。
個人保険・個人年金保険
団体保険は、新契約高が6兆5,531億円で、年度末保有契約高は117兆8,306億円(前年度末比1.6%減)となり ました。
団体保険
個人保険・個人年金保険に団体保険を加えた年度末保有契約高は277兆2,184億円(前年度末比4.0%減)となり ました。
保有契約高(個人保険・個人年金保険・団体保険の合計)
団体年金保険の年度末保有契約高(責任準備金の金額)は、6兆9,201億円となりました。なお、明治ドレスナ ー・アセットマネジメント株式会社および安田投信投資顧問株式会社が受託している団体年金資産を加えた、明治 安田生命グループ全体での団体年金資産残高は、8兆4,808億円(前年度末比2.7%減)となりました。
団体年金保険
新契約高(個人保険・個人年金保険) 160,858 平成14年度
130,393 平成15年度
109,331 平成16年度
(単位:億円)
新契約高(個人保険・個人年金保険)
年換算保険料 20,728
平成15年度末
20,071
うち第三分野 3,391 3,434
平成16年度末
(単位:億円)
保有契約高 個人保険 個人年金保険
小計(個人保険+個人年金保険) 団体保険
3,025,755 1,701,793 117,223 1,819,017 1,206,738 平成14年度末
2,886,829 1,575,272 114,393 1,689,665 1,197,164 平成15年度末
2,772,184 1,480,626 113,251 1,593,877 1,178,306 平成16年度末
(単位:億円)
保有契約の年換算保険料(個人保険・個人年金保険)
保有契約高(個人保険・個人年金保険・団体保険の合計)
明治安田生命グループ団体年金資産残高
平成14年度末 平成15年度末 平成16年度末
(単位:億円)
明治安田生命
(保有契約高〈責任準備金の金額〉) 明治ドレスナー・アセットマネジメント
(年金受託資産残高) 安田投信投資顧問
(年金受託資産残高)
92,576
78,296
10,761
3,519
87,162
74,137
9,764
3,260
84,808
69,201
12,408
3,198
明治安田生命グループ団体年金資産残高
(注)平成15年度の新契約高については、4∼12月の明治生命および安田生命と、平成16年1∼3月の明治安田生命の実績を単純合算した数値を記載して います。平成14年度の記載数値については、明治生命および安田生命の単純合算値を記載しています。
※安田投信投資顧問は、平成15年6月26日付で安田ペインウェバー投信から社名を変更し、同年8月1日付で安田投資顧問と合併しました。平成 14年度の安田投信投資顧問の数値については、安田投資顧問の数値を記載しています。
23 健全 性と 決算 の概 況に つい て
一般勘定資産の運用状況
平成16年度の日本経済は、原油をはじめとした素材価格の上昇や世界的なIT関連製品の在庫調整に伴い、景気の停 滞局面が続きました。しかしながら、企業収益の増加を背景に緩やかながらも雇用環境の改善基調が続いたこと、設 備過剰感が薄れるなか、設備投資の先行指標とされる受注関連統計が増勢を持続したこと、在庫調整の進展で1ー3月 期には生産関連指標にも明るい兆しが見られたことなどから、年度終盤は景気の先行きに対する回復期待が次第に高 まりました。
運用環境
資産運用につきましては、ALMの考えに基づき、保険の負債特性を踏まえつつ、良好な運用成果を長期にわたり安 定的に確保すること、厳格なリスク管理のもと、自己資本の水準を踏まえた資産運用を実施し、資産健全性の維持・ 向上に努めること等を通じ、お客さまに信頼される資産運用を実施することを基本方針としています。
運用方針
運用実績の概況
資産の配分につきましては、長期安定的な収益の確保とALM運用のいっそうの推進をめざし、国債を中心に公社債 を平準的に積み増す一方で、資産全体のリスク削減の観点から、株式や外国証券など価格変動リスクの大きな資産の 売却などを実施しました。また、資産健全性の維持・向上の観
点から固定資産減損会計を早期適用しました。
平成16年度末の一般勘定資産につきましては、前年度末よ り912億円減少し、24兆4,839億円となりました。主な資産 配分は、以下のとおりです。
公社債につきましては、長期・超長期国債を中心に買い入れ を継続し、前年度末から1兆1,384億円の純増となりました。 株式につきましては、引き続き流動化を進めましたが、含み益 の増加により貸借対照表価額では2,517億円の純増となりまし た。外国証券につきましては、外国株式等を削減し、836億円 の純減となりました。貸付金につきましては、引き続き経営基 盤拡充に資する貸付先数の拡大に努めましたが、資金需要の低 迷や内外大口貸付の返済等により、8,043億円の純減となりま した。また、厳正な自己査定に基づき、適正な償却・引当を実 施する等、引き続き資産の健全性維持に努めています。不動産 につきましては、固定資産減損会計を早期適用したことに加え、 合併による営業店舗の統合や未稼働・低収益物件の売却を実施 したことなどにより、473億円の純減となりました。
資産配分
(注)平成15年度については、4∼12月の明治生命および安田生命と、平成16年1∼3月 の明治安田生命の実績を単純合算した数値を基に算出した値、平成14年度について は明治生命および安田生命の単純合算値を基に算出した値を記載しています。 ALM
用 語
Asset Liability Management(資産と負債の総合管理)の略称です。P29の「ALMの推進」をご覧ください。 公社債
株式 外国証券 貸付金 不動産 その他
一般勘定資産
平成14年度末(注)平成15年度末 平成16年度末 28.8%
10.9% 10.0% 34.0% 5.5% 10.7%
29.9% 13.7% 11.7% 32.4% 5.5% 6.7%
34.7% 14.8% 11.4% 29.2% 5.3% 4.5% 248,702億円 245,752億円 244,839億円
●基礎利益上の運用収支等の利回り
=基礎利益中の運用収支−社員配当金積立利息繰入額 一般勘定責任準備金
●運用利回り =一般勘定資産日々平均残高資産運用関係収支 利回りの状況
基礎利益上の
運用収支等の利回リ(注) 2.44%
運用利回り(注)
平成14年度 平成15年度 平成16年度
2.00% 2.46%
1.66% 2.57%
1.16% 資産運用収益は5,740億円、前年度比4.2%減少
となりました。一方、前年度と比べ有価証券評価損 および有価証券売却損が減少したことなどから、資 産運用費用は994億円と、前年度比48.6%の大幅 減少となりました。以上により、資産運用収支は 4,745億円、前年度比17.0%の増加となりました。 資産運用収支
(注)明治生命および安田生命の単純合算値を基に記載しています。
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収支の概況
健全 性と 決算 の概 況に つい て
平成16年度、お客さまにお支 払いした保険金・年金、給付金の 合計額は1兆7,928億円。
このうち、保険金・年金は1兆 1,795億円、給付金は6,133億 円と、多くのお客さまのお役に立 っています。
(単位:億円)
(単位:億円)
お役に立ちました。
生命保険会社では、一般の企業のような営業損益、営業外損益、特別損益という区分ではなく、経常損益、 特別損益の2つの区分になります。経常損益は、保険に関わる損益と資産運用に関わる損益およびそれ以外の 損益で構成され、経常収益と経常費用に分けられます。経常収益には保険料等収入や資産運用収益などが記載 され、経常費用には保険金等支払金や資産運用費用、事業費などが記載されています。この経常収益と経常費 用の差額が、経常利益となり、これに特別損益を加減算したものが「税引前当期純剰余」となります。
■お支払いした保険金・年金の内訳 ■お支払いした給付金の内訳
合計 11,795
満期保険金 3,363 2,852年金 災害保険金 50
その他 0 高度障害保険金
362
合計
6,133 一時金など企業年金 3,737 生存給付金
(お祝い金など) 1,241 入院給付金
503 手術給付金
179
その他 303 障害給付金 8 死亡給付金
158
死亡保険金 5,164
経常収益では、保険料等収入が3兆435億円、うち個人保険・個人年金保険が1兆7,647億円、団体保険が 3,752億円、団体年金保険が8,473億円となりました。
資産運用収益は、利息及び配当金等収入が5,167億円、有価証券売却益が412億円で、資産運用収益合計 では6,020億円となりました。
経常費用では、保険金等支払金が、解約返戻金等の減少により2兆9,944億円となりました。
資産運用費用は、有価証券売却損が574億円、有価証券評価損が65億円で、合計では994億円となりまし た。
事業費は、合併によるスケールメリットに加え、拠点や組織の統合や両社重複費用の圧縮など、全社を挙げ て経営の効率化に取り組んだ結果、3,723億円となりました。
これらの結果、経常利益は3,249億円となりました。 経常損益
特別損益のうち、特別損失では、不動産動産等処分損322億円、固定資産の減損に係る会計基準の早期適用 に伴う減損損失208億円を計上したほか、内部留保充実を図るため、価格変動準備金へ317億円を繰り入れ、 さらに、偶発損失引当金への繰り入れ、退職給付会計基準変更時差異の当年度償却等、合計で1,214億円を計 上しました。
特別損益
当期純剰余は1,827億円となり、土地再評価差額金取崩額16億円等を含めて、当期未処分剰余金は1,850 億円となりました。当期未処分剰余金から社員配当準備金に1,412億円繰り入れています。
<剰余金処分の詳細についてはP84およびP141を、社員配当についてはP167をご覧ください>
当期純剰余・当期未処分剰余金 損益計算書(要旨)について